♪ゆっこ♪さん「いつも、ユーモアと笑いをありがとう」 | 第1回ぐるっとママ懸賞作文

「私の出産」~母から子へ伝えたい言葉~

第1回ぐるっとママ懸賞作文

♪ゆっこ♪さん「いつも、ユーモアと笑いをありがとう」

『生まれてきてくれて、ありがとう。太陽のように、眩しく、温かく、時に熱い君に届けるお母さんからの愛の言葉』
 

 暑い夏休み。小学校6年生になった思春期真っ只中の君は、勉強のために、夏休みの多くの時間を自習室ですごしているね。そんな君に、せめて母親らしいことを何か一つ頑張ろうと思って、出勤前にお弁当を準備する私。あぁ、今日も自習室へ行って頑張るのだな、栄養満点のお弁当を食べて、夢に向かって頑張れ!と思って、今日も出勤。真夏の太陽が本当に眩しい。

 君が生まれたのは、今から12年前。お母さんはその時27歳、生まれ育った土地を離れて暮らす夫婦のもとに生まれてきました。お母さんは職場の中では出産が早かった方で、地域の子育て支援の方に色々と教えていただく機会に恵まれていたものの、インターネットや育児本などを頼りにしながら、一日の大半を君と2人きりで過ごしました。本当に可愛い赤ちゃんで、目に入れても痛くないほどだったけれど、初めて尽くし、知らないこと尽くしで、たくさん泣いたし心配もしたし、そして愛おしさでいっぱいだった日々が、本当に懐かしい。

 授乳をすること、すやすやと寝かせることが、こんなに大変だなんて知らなくて、一日1日終えるごとに、心身共にくたくたになりました。1番心配だったのは、アレルギー反応で身体中が鱗のようにバリバリかさかさになってしまって、とにかく一日中痒そうにしていたこと。予防接種のスケジュール通りに、沢山の荷物を持って病院に通っていた時、周りの赤ちゃんのツヤツヤピカピカなお肌と比べて、我が子はなんて可哀想…だなんて、ひどく落ち込んだこともありました。

 治療がうまく進んで、君が快適に過ごせるようになってきた頃に、とにかくお母さんが夢中になったことは、君の服を作ること。寝たな〜と思ったら、型紙を写したり布を裁ったり、ミシンで縫ったり。世界で一つしかない君だけのお洋服を着せてお出かけして、こんなに撮ってどうするのかというぐらい、写真もいっぱい撮りました。ありがたいことに、今も昔も鈍感君で、一度深い眠りに落ちると、まとまった時間寝てくれたので、そんな楽しい経験ができました。

 初めての赤ちゃんと、どうやって遊んだらいいのかよくわからなかったので、まだ首の据わらない時期から、とにかく沢山絵本を読んであげました。いろいろな本、同じ本を何回も何回も読んであげていたら、まだ分かるはずもない時期なのに、何だか楽しそうにしていた君。きっと、お母さんが楽しいと感じていたから、楽しそうに見えただけかしら。

 いつの間にか、よく喋るようになり、色々な事に興味を持ち、質問でいっぱいの毎日のはじまり。アニメで人工衛星に興味を持ったことをきっかけに、何となくプラネタリュウムに連れていったら、宇宙のことが大好きになって、毎日毎日、一日中ありとあらゆる宇宙関連の本を読みあさっていたね。初めはお母さんが教えてあげることがあったけれど、今はお母さんが聞いたことに、答えてくれるようになり、立場の逆転!親として、こんなに嬉しいことはないですよ。

 元気に学校に通い、良いことも悪いことも色々ある毎日のようだけれど、いつも楽しいこと、面白いことに焦点を当てて過ごしている様子が、本当に眩しいです。うっかりもののお母さんがご飯を炊くのを忘れていた時に、たまたま偶然かもしれないけれどご飯を炊いて帰宅を待っていた時のことは忘れません。ずっと頑張ってきたピアノのコンクール。どうか出番が無事に終わりますように、とステージの袖でドキドキハラハラしながら見守ったこと。演奏を終えた君を、抱きかかえたこと。とっても熱い思い出です。

 どれもこれも、君がいなければ経験しないことばかりでした。生まれてきてくれて、ありがとう。夢に向かって、自分らしい人生を謳歌できるように、お弁当には栄養満点のおかずと、愛情を詰め込むことをこれからも続けます。

 

大阪府 ♪ゆっこ♪さん
題名:いつも、ユーモアと笑いをありがとう
子どもへ伝えたい言葉:「生まれてきてくれて、ありがとう。太陽のように、眩しく、温かく、時に熱い君に届けるお母さんからの愛の言葉⁡」