あすかるさん 013 [私の出産] | 第2回ぐるっとママ懸賞作文

「私の出産」~母から子へ伝えたい言葉~

第2回ぐるっとママ懸賞作文

あすかるさん 013 [私の出産]

39日だけのお姉ちゃん
あなたをもう一度お姉ちゃんにしてあげたかった。
 

我が家は現在、世間一般から見ると小4、小2、2歳児の子供が3人いる5人家族です。「何人子供がいるの?」「末っ子長男可愛いでしょ?」「3人も子供がいると大変でしょう。」悪気なくかけられるこの言葉に私はいつも胸がギュッとなります。なぜなら…私の隣でヨチヨチ歩く息子は次男だからです。
「レインボーベビー」という言葉を知っているでしょうか?流産、死産、産まれてからも長く生きられなかったベビーのあとに産まれた子のことをあらわすそうです。
現在小2の娘(次女)は長男の誕生をとても楽しみにしていました。当時2歳半ごろ。まだお喋りも上手く出来なかった次女は「ねーねって呼んでもらうの!」と期待に胸を膨らませ出産にも立ち会ってくれました。きっと出産に立ち会うのは怖かったと思います。赤ちゃんが泣いた時の皆のほっとした姿。あれよあれよと綺麗にされる赤ちゃんの姿をどんな気持ちで待っていたのか…ベビーベッドに乗せられた赤ちゃんがお部屋にやってきましたがベッドの中が見えない新米ねーねは長女に抱かれようやくご対面です。「ねーねだよ!!」まだ何もわからない赤ちゃんに声をかけていました。退院後、お世話をしたいけど誰かに見られているとやはりまだ恥ずかしい新米ねーね。こっそり絵本を広げて見せてみたり誰も見てない隙を狙ってはぬいぐるみで遊んでみたり。毎日可愛いが溢れて止まらない日々。ですが長くは続きませんでした。「おやすみ!」そう声をかけいつも通り寝たら…「おはよう!」と声をかけることが出来なくなったのです。
「死」ということを理解するにはまだ幼すぎる次女。しかしこれは受け入れなければいけない現実です。残された時間を家族で過ごすことはとてつもなく悲しい幸せでした。あっという間に火葬の時。骨になった弟を見てねーねたちはもう会えないことを理解したようでした。長女は当時5歳ごろ。悲しむ両親の前で自分は泣かないんだと涙を見せませんでした。次女は帰りの車内で今まで見たこと聞いた事のない悲鳴とともに泣き叫び「イヤだイヤだ」と悲しんでいました。こんなに小さくてもこんな感情になり爆発するんだ…とその姿を見ていることがとてつもなく辛くなりました。悲しい寂しい日々がしばらく続きましたが少しづつ4人家族だった頃の明るさを取り戻し始めたころ、妊娠がわかりました。そして性別は男の子とわかり涙が止まりませんでした。次男妊娠発覚は次女が5歳になる頃でした。トラブルなく出産の日を迎えることが出来、元気な次男の誕生です。「もういなくならへん?」「元気やんな?」次女はよく聞いてきました。「ねーねって呼んでもらいたいねん」そう言いながら今度は堂々とお世話をしてくれました。うんちのオムツも替えました、お風呂にだっていれてあげれます。そしてようやく…夢が叶いました。「ねーね!あーとぉ!!」今ではしっかり会話も出来るようになり夢だった「ねーね!」とも呼んでもらえています。
「ねーね!いつもありがとう」「次女をねーねにしてくれてありがとう」

 


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