幸せを育む素敵な人間関係 その⑥ [柿谷先生のコラム] | 選択理論心理学・柿谷先生のコラム

人は変えられないが、自分は変われる。そして、幸せを生きる。

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2020.10.16

幸せを育む素敵な人間関係 その⑥ [柿谷先生のコラム]

「幸せとは」
 
 私は、「幸せ」について、話しを聞いたり考えたりすることがよくあります。

以前、テレビで地球家族2001という番組が放映されました。

ある写真家が、その8年前に世界中から30家族を選んで、その家の家財道具すべて外に並べ、家族と一緒に写真を撮るという内容でした。
 

そして、次の3つの質問を家族にしました。

「今、あなたにとって一番大切なものは何ですか?」

「今、あなたが一番欲しいものは何ですか?」

「あなたは今、幸せですか?」

もし、同じ質問をされたら私たちはどう答えるでしょうか?

興味深いことに、2001年にもう一度写真家は同じ家族を8年ぶりに訪れました。

そして、8年間で変わったものだけを外に運び、同じ3つの質問をしました。
 

それぞれの家族の変化を見て、私は人の幸せはその人の持ち物によらないこと、そして欲していることが現実になっても、必ずしも人は幸せを感じない、ということがわかりました。

 日本に住んでいる私たちには、他の国の人から見たら、天国のように思うほどたくさんの物に囲まれて便利な生活をしています。

でも「あなたは幸せですか?」という質問に「はい」と笑顔で答えられる人は、どのくらいいるでしょうか?

現実をどう見るかという事が、幸せの大切な要素かもしれないと思いました。

グラッサー博士は、「私たちは現実を五感を通して取り入れ知覚し、更に自分が望んでいるものと比較して、肯定的、否定的、中立の時の価値付けをする」と述べています。

よく使われる例として、コップの水が半分入っていた時に「ああ、もう半分しか残っていない」と嘆くか「ああ、まだ半分も残っている」と喜ぶか、同じ現実でも受け止め方によって違います。
 

人生を幸せに生きている人は、たぶん、後者のように物事をプラスにとらえる見方を身に付けている人だと思います。

 人間関係においても、人の良い面を見ようとする人もいれば、短所ばかりを数えて上げて不平不満を言う人もいます。

自分自身に対しても「ああ、こんな顔はいやだ、あの人みたいにもう少し鼻が高ければ幸せなのに」と思ってその通りになる整形手術をしても、依然として幸せでない人もいます。

つまり願っている事が現実になっても、その人が「私は幸せだ」という考え方を選択しない限り幸せにはなれないのです。

今の私たちに必要なものは、もうすでにある幸せに気づき、満ち足りる心を育むことなのかもしれません。
 

よく、結婚式の披露宴で新郎の太朗さんが「ボクは花子さんを幸せにします」という決意を、お祝いに集まった人々の前ですることがあります。

そうすると花子さんは、「ああ、この人が私を幸せにしてくれるんだ」と勘違いをします。

なぜ勘違いかというと、花子さん自身が「私は幸せだ」という思考を選択しない限り、幸せになれないのです。

どんなに太朗さんが花子さんに幸せになってもらいたくて努力しても、「まだまだ」「まだまだ」と花子さんが幸せを先延ばしにする限りこのカップルに幸せはやってこないのです。

逆に、ちょっとしたことでも「ありがとう」が言える人は幸せを感じているはずです。

自分は幸せだと考える人は、周りの人の幸せにも貢献できます。幸せだと考えるのに、状況が整うを待つ必要はありません。

私たちは、「幸せと思える事にたくさん囲まれている」と気づきせすればいいのです。



写真:TOTO出版 「地球家族シリーズ」著者へのミレニアムインタビュー しあわせのものさし in 2018

https://jp.toto.com/publishing/bookplus/bp181227/index.htm

著者:柿谷 寿美江
発行:クオリティ・コミュニティをめざす会
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