カンナビノイド(CBD)への期待 [柿谷先生のコラム] | 選択理論心理学・柿谷先生のコラム

人は変えられないが、自分は変われる。そして、幸せを生きる。

選択理論心理学・柿谷先生のコラム

2022.06.27

カンナビノイド(CBD)への期待 [柿谷先生のコラム]

 飯塚浩・精神科医師は2022年4月に『小さな町の精神科の名医が教える メンタルを強くする食習慣』(アチーブメント出版)をまとめられた。

精神科医師の立場の人がその著書でGFCFダイエットに触れられているのも珍しいことで、私が院生と一緒にまとめ『自閉症を含む軽度発達障害の子を持つ親のために』として出したのは2007年。

低血糖症について書いたのが1982年。40年経過してもまだ情報は常識となっていない。そのような状況で、飯塚医師は最終章で「魔法の次世代万能薬⁉CBDオイル」として紹介されている。

CBDはカンナビノイドのことで、カンナビジオールとも呼ばれる。これから大いに注目されるものとなるであろう。

 体の中にはECS(エンド・カンナビノイド・システム)という身体調整機能がある。このシステムに狂いが生じると、感情抑制ができなくなったり、思わぬところでコケたり、不眠症になったりする。

ECSのEはEndogenousのことで内因性という意味である。私たちの体にはカンナビノイドが存在している。人間だけではない、脊椎動物は魚も含めこのシステムを持っている。

そのシステムに起きている狂いを外部からCBSを取り込むことで調整する試みなのだ。

うつ病と統合失調症は精神疾患とされており、共通点は不眠症と言われる。CBDで不眠症が改善すれば、精神疾患にも有効であることが想像できる。

リュウマチのような自己免疫疾患、免疫力が減少してかかるガンなどにも有効であろう。飯塚医師が「魔法万能薬」と呼ぶ理由がここにある。

 CBDは大麻から抽出される。二つの成分に分けられ、THC(テトラヒドロカンナビノール)は違法薬物として日本では使用できない。そこでTHCを除去した残り全部を利用するブロードスペクトラムCBDを飯塚医師は好んで使用されている。

症例として掲載されているものには、アスペルガー障害、感情失調、不眠、自閉症スペクトラム、過食、アルコール乱用、DV、うつ病、難治性てんかん、アルツハイマー型認知症、などが挙げられている。

症例はまだ少ないが、ECSシステムに働きかけるものであるので、どのような不調にも対応するのではないか。そういう意味で「万能」と呼ばれるのであろう。

 2018年にはCBSはドーピングの対象から外され、2020年国連は、CBSを食品であり医薬品ではないと表明。CBSを使いやすい環境は整ってきている。

 

日本選択理論心理学会ニュースレター第78号より



 
※本ニュースはRSSにより自動配信されています。
本文が上手く表示されなかったり途中で切れてしまう場合はリンク元を参照してください。

COMMENTコメント

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してぐるっとママ大阪は一切の責任を負いません