幸せを育む素敵な人間関係 その① [柿谷先生のコラム] | 選択理論心理学・柿谷先生のコラム

人は変えられないが、自分は変われる。そして、幸せを生きる。

選択理論心理学・柿谷先生のコラム

2020.08.24

幸せを育む素敵な人間関係 その① [柿谷先生のコラム]



「はじめに」

 夫と妻、親と子、職場の人間関係など、私たちにとって身近な重要な人との良好な人間関係は、幸せであるための条件のようです。

この小冊子をお読みになっている方の中でも、人間関係の難しさを家庭や職場で感じていらっしゃるかもしれません。

あるいは、お知り合いで悩んでいる方がいらっしゃるかもしれません。

そんな時どのように対処したらよいのでしょうか?私が学んだこと、経験したことの中からお役に立つものをこの本を通してお伝えしたいと思います。

長い人生、大なり小なり問題、悩みは起きてきます。でも、受け止め方によって問題に押しつぶされる人、あるいは逆に問題をバネにして飛躍する人・・・様々です。

アメリカを代表する経済哲学の権威者の一人、ブライアン・トレーシーは、次のように述べています。

「あなたの感情の95%は、あなたが起こした出来事を自分自身でどう解釈するかにかかっている」と。だから彼は進めるのです。

「すべての出来事の中で、肯定的な事(プラスの面)を見つけることを遊びの感覚でやりなさい」と。

 同じ状況でも受け止め方でずいぶん違ってきます。

帰りの遅い夫に対して、「いつも帰りが遅い」と不平、不満に思うか、「家族のために一生懸命働いている」と感謝するか・・・

どちらがより良い関係を育むのか選択できます。

私たちはあまりに多くの状況で、人間関係にとってマイナスな受け止め方をしているのではないでしょうか?

他人から見たらうらやましい状況であるにもかかわらず、自分の願望とマッチしない現実だけに注目して文句を言っていないでしょうか?

私たち夫婦が教えている選択理論を学び、実践し続けている夫婦の方が、最近こう私に報告してくれました。

「夫が君と結婚して良かったって、よく言ってくれるんです」私は彼女に尋ねました。

「そうなった秘訣はなんですか?」彼女は「たぶん、私が彼に何かを言う前に5秒待つことにしているからだと思います」と答えられました。

そうです。5秒待って考えるのです。

「私が今、彼に言おうとしていること、やろうとしていることを言ったりやったりすることで、二人の関係は近づくだろうか、離れるだろうか?」

近づくなら言う、やる。遠ざかるなら言わない、やらないことです。

見方を変えることで、同じ状況がプラスに見えることもたくさんあるのですから。

良い習慣を身に付けることが幸せな人生への第一歩だと思います。


 アメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士が提唱する「選択理論」は私たちに、人がなぜ、どのように行動するかを教えてくれます。

まず、人は皆、遺伝子の指示によって生まれながらにして基本的欲求をもっています。

 グラッサー博士は、欲求を次の5つに分類しました。

①愛・所属
②力(認められたい・達成したい・人の役に立ちたい)
③自由
④楽しみ
⑤生存


 そして、これらの欲求を満たすために、人は、「こうしたい、ああしたい、あれが欲しい」という願望を持ち、脳の中にイメージ写真を描きます。

これらの願望・イメージ写真を選択理論では、上質世界(人生の質を高めるとその人が思う人、物、状況、信条など)と呼びます。

上質世界では、各々が選んだものなので、人によってちがいます。また、同じ人でも年齢、状況によって変化します。

 ここで問題となるのは、この上質世界にあるイメージ写真を手に入れる時に、身近な重要な人にも、同じものを共有する事を押し付ける傾向があります。

特に、親は子どもに「ああしなさい、こうしなさい、これしちゃダメ」と命令しがちです。

夫婦でも、自分の上質世界は正しい、相手は間違っているとばかりに、相手をコントロールしようとします。

身近な人であっても上質世界が全く同じという事はないので、トラブルはちょっとしたことで起こります。

私自身が実践して役立った解決方法は、

まず思考の面では、
●相手は変えられない、変えられるのは自分だけ
●自分は正しい、相手は間違っているというのではなく、お互いの上質世界が違うと考えるようにすること

そして行為の面では
●「まあ、いいか」を口癖にして自分の上質世界を変える
●穏やかに冷静に話し合う事で上質世界の調整をはかることです

相手とやりあって仮に勝ったとしても、人間関係が失われたのでは元も子もありません。

「他人の欲求充足の邪魔をしないで、自分の欲求充足をする」ことが大切です。

私自身の人生を大きく変える基盤となった「選択理論」を、これからご紹介したいと思います。

学んで、日常生活で実践することで、身近な重要な人との人間関係は確実によくなっていくでしょう。

興味を持たれた方は、ぜひこのまま読み進めてください。
 

著者:柿谷 寿美江
発行:クオリティ・コミュニティをめざす会
 
※本ニュースはRSSにより自動配信されています。
本文が上手く表示されなかったり途中で切れてしまう場合はリンク元を参照してください。

COMMENTコメント

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してぐるっとママ大阪は一切の責任を負いません