2019.12.01
選択理論・家族・子育て
***317ページ~の抜粋***
幼児虐待、拒否、遺棄は広範囲に見られるが、家族が不幸である重たる理由ではない。
家族の不幸の大半は親が良かれと思って子供を強制し、したくないことをさせようとすることである。
子供たちは特に成人した子供たちは、自由を求めて、親のすることに抵抗する。
中略・・・
学齢期の子供を持つ親が、次のように言うのが聞こえる。
「親として責任を放棄するのですか。子供のしたい事を何でもさせるのですか」もちろんそうではない。
子供に対応するときには、限界を知り、この限界の中でできるだけの事をしなければならない。
欲張れば、達成するものが少なくなる。
中略・・・
人々、特に親にとって、子供の行動に不満足であっても、親が出来ることには限界があるということを受け入れるのは困難であるからだ。
彼らには限界があり、自分の行動しかコントロールできない。
子供、親、配偶者を含め、他の人々に対して彼らが与えることが出来るのは情報である。
この情報は脅迫、賄賂、殴打、監禁であるかもしれないが、それでも情報である。
コントロールできない子供を監禁するというような極端な手段を使うことなく、
外的コントロール心理学がこの問題に対して提供できるものは何もない。
この心理学しか持っていない私たちに、こうした多くの問題が解決不可能に見えるのも不思議はない。
次の事実を受け入れる用意のある人はあまりいない。子供との関係で私たちが持っている唯一のもの、
少しばかりでも私たちのコントロールを与えてくれるもの、すなわち私たちの人間関係を破壊するのは、
私達が相手をコントロールしようと試みるからである。
選択理論による子育ての原理はこうだ。
「子供が成長して幸せになり、成功し、親と親しい関係を持ち続けて欲しいと親が願うなら、
二人の距離を引き離すと思われるようなことをしない選択をすることだ」
「グラッサー博士の選択理論」
米国ウイリアムグラッサー協会理事長・医学博士
「ウイリアム・グラッサー」著
日本リアリティセラピー協会理事長
「柿谷正期」訳
発行:アチーブメント出版
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