今、いじめられている君へ [柿谷先生のコラム] | 選択理論心理学・柿谷先生のコラム

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2020.04.23

今、いじめられている君へ [柿谷先生のコラム]

苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした




いじめられて苦しんでいる君に、こんなことばはピンとこないと思う。

でも、このことばは、苦しみをのりこえた人が実際語ったわけだから、その人にとっては真実なのだ。

今苦しんでいる君にも、そう言えるときがきっとくる。

そして、ぜひそう言えるような生き方を選んでほしい。

「問題や障害が人を不幸にするのでなく、それに対する態度が人を不幸にする」(エピクテトス)。

確かに今大きな問題に直面している。

でも問題そのものが人を不幸にするのではなく、問題に対する態度、姿勢が人の幸、不幸を決めるのだ。

君が問題を乗り越えるために、役に立つことをいくつか分かちあいたいと思う。

いじめは、どれほどなくす努力をしても、どこにでもある。大人社会にもある。

家族の中にも残念ながら起こり得る。

歴史のなかで戦争がなかった時代はなかったし、いじめのない社会はない。

いじめられないにこしたことはないが、いじめが自分の身に起こったときに、絶対にありえないことが起こったとは考えないことだ。

君以外にもいじめられている人はいる。みんなそれなりに対処している。

必ずよりよい対処の仕方はある。

 人間には誰にでも、友だちがほしい、自分に価値があると感じたい欲求がある。

ちょうど水を飲みたいという欲求が、誰にでもあるように、こうした欲求は、幸せな人生を生きるためには満たさなければならない。

でも、すべての人から好かれる必要はない。

今君をいじめているグループの人たちから、「愛、友情」が得られなくても、必ず君のことを気にかけてくれる人はいるし、新しい友人もきっと、いつかつくれるときがくる。

 樹木は風にゆられて根をしっかりとはる。

金は火で精錬されて、その純金度をましていく。

問題にぶつからずに成長する人はいない。

君がこのいじめの問題を克服したときもふたまわりも大きくなれる絶好のチャンスなのだ。

 君にしかできない仕事がある。

どんなに苦しくても、つらくても、誰にもできない君だけの仕事。

どんな障害、難題をかかえていたとしても、君にしかできない仕事がある。

それは君の人生を生き抜くことだ。

きっと君は、「苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした」と言えるようになる。

すぐに結論を出さずに、嵐が通り過ぎるまで、苦しみがしあわせに変わるまで一緒に歩もう。
 

「今、いじめられている君へ」~カウンセラー50人からの手紙~
松原達哉著[編]:教育開発研究所 抜粋 

 
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