大阪市・北摂・北河内・中河内地域の大阪の企業・店舗 誰かの役に立つ「志事」の素晴らしさ

未来を生きる子どもに伝えたい、志事の価値

誰かの役に立つ「志事」の素晴らしさ

これからの時代、AIが急速に発展することによって
今ある仕事の大半がなくなると言われることがあります。

わが子が社会に出るときに、親世代のころにあった
・単純作業
・反復作業
・対面する作業
は確実に減っていくと予想されています。




単純・反復作業が減っていけば、必然的に、よりやりがいのある
その人にしかできない仕事を選択する自由が得られます。

  現代の子育て世代の親からは、子どもの就職についてこのような声があがっています。

 
就職する際には子どもがやりがいをもって取り組める仕事についてもらいたい。
 
終身雇用は崩壊すると思うから、ひとつの仕事にこだわりすぎず、のびのびと仕事を渡り歩きながら自分らしい仕事のスタイルを確立してほしい


世の中にはあまり注目されていない仕事でも、誰かの役に立つ素晴らしい仕事があります。

志をもって、しごとに取り組むことを、「志事」と呼ぶことがあります。




誰かの役に立ち、多くのありがとうをもらっている人は
志事に日々取り組んでいます。


では、この時代に多くの人に感謝され、多くの人に頼りにされている「しごと」に取り組んでいる人は何を意識し、働くことにどんな魅力を感じているのでしょうか?

魅力的に働く大人を取材し、
未来を生きる子どもたちに伝えたい
誰かの役に立つ志事の素晴らしさについて語っていただきました。




 

newsニュース

山中 真奈:頑張るシングルマザーを住環境から応援する志事 [志事] [志事]

2023.12.20

山中 真奈:頑張るシングルマザーを住環境から応援する志事 [志事] [志事]

ーシングルズキッズたちを楽しくHAPPYにー ■ひとり親家庭が孤立しないシェアハウス 私は“ひとり親家庭で育つ子どもたちを住環境からハッピーにする”というミッションを掲げ、民間企業としてシングルマザー向けのシェアハウスを約6年半ほど運営しております。東京でバリバリ働くお母さんの助けとなり、子どもたちが孤独にならないようなシェアハウスを“下宿”という形で始めました。 2017年にシニア同居の地域開放型のシングルマザー下宿として、東京都世田谷区に“MANAHOUSE上用賀”をオープンしました。平日は毎日夕飯を提供し、無料で保育園へのお迎えも行い、夜8時まではお子さんを見守るといったサービスも付けています。 現在は首都圏に6棟ほど運営し、世田谷には他にもペットや母子家庭、単身女性が住めるハウスもあり、千葉県市川市には児童養護施設で育った子どもたちの退所後の住まいをサポートする団体と共に運営しているハウスもあります。また、板橋区・豊島区・三鷹でもハウスを運営しております。全て個室があり、キッチンやお風呂などは共有するシェアハウス型をとっておりますが、今後はアパート型も増やしていきたいです。 ■シングルマザー向けシェアハウスの現状 シェアハウス業界でシングルマザー向けに運営を継続するのは容易なことではなく、この事業を始めても「儲からない」「大変だ」という理由で辞めてしまう事業者が多いのが現状です。 親子が抱える問題はとても根深く、中には福祉施設の方が合っている方もいらっしゃいますが、事前面談でそれを見極めることはとても難しいです。入居後のトラブルも多様なため、それに対応するスキルも必要となり、時間も取られてしまいます。また人との暮らしに不安を抱える人も多く、特に地方は入居者がなかなか決まらず採算が取りづらい面もあります。 そのような中で、私は利用者の方と一緒に住みながら運営をしております。現場で一緒に暮らしてきたため、様々なトラブルに遭遇し失敗もしてきました。決して簡単な仕事ではありませんが、不動産会社に勤めていた経験とこの6年半の中で培ってきた実体験を活かして問題解決をしながら、運営を継続することができています。 この事業を始めた動機のひとつとして、虐待や離婚によって子どもがたらい回しになるなど、大人の理不尽な都合に罪のない子どもたちが巻き込まれて、最悪な場合は命を落としてしまうことに私は納得ができず「何とかしたい」という思いもあり、全てが重なって今に至っています。 ■夢を叶えるために 私は、子どもとお酒と不動産が好きです。将来の夢として、40代で鎌倉のような海が見える所に子どもやお年寄りや保護した犬猫とみんなで暮らせる大きな家を作り、朝から庭の芝生で海を見ながらビールを飲む姿を20代から思い描いてきました。そして、それを叶える方法を考えながら事業を作り「資産家になりたい」という目標ができました。地主さんや大家さんと関わる中で、時間に自由のある方が多かったため、実現可能な目標として目指しています。 また私の大切にしている価値観として「縛られずに自分の好きなことをしたい」というものがあります。大好きな子どものことであっても、助成金を貰うことで縛りができて不自由になるよりは、不動産で収益を得てボランティアベースで自分の好きにできることを目指しています。 ■住環境を整える志事の素晴らしさ この事業を通じて子どもたちの笑顔を見れることが喜びです。内見の時には笑顔が無かった幼い兄弟が、ハウスに来ることで環境が変わり、泣いたり笑ったりわがままを言ったりと子どもらしい姿を見せてくれるようになると嬉しくなります。 虐待を受けた若者やDVで傷ついたお母さんが、入居者同士のコミュニケーションを通して元気になっていく場を作れたのではないかと思っています。私が全てをやらなくても、環境と構造によって人の暮らしや考え方は変わる、気づきや成長は環境次第だと思いますので、そういった場所を作ることができることはこの仕事の素晴らしさだと思います。 ■住まいに関するきめ細かい仕事は、AIにはできない 衣食住は暮らしのベースであり、住まいは根幹だと思います。これからの日本は、高齢の地主から世代交代して相続したり、空き家を引き継ぐ次の世代が出てきます。土地の境界線や利権関係などの歴史を聞いていくこと、特に高齢の所有者とのやり取りはAIには絶対に出来ないことだと考えます。 私はシェアハウスを増やしたいのではなく、子どもがハッピーになれる環境を作りたいのです。地域の人をつないだり、人の想いを継いだりすることは、この先もずっとなくならないと思います。 ■頑張る親御さんや将来を担う子どもたちへ 社会には様々な人がおり、相性の良し悪しはあります。心が傷ついている状態で行政の窓口へ行った時に、職員の対応が悪いと諦めてしまいがちですが、自分に合う人・良い人は必ずいます。狭い世界でそれだけが全てと思わずに、環境を変えて様々な人と出会ったり、たくさんの場所に行って自分の人生に合うものを見つけてほしいです。良い人はいますので、諦めずにお母さんも子どもたちも周りの人に頼ってほしいです。 山中 真奈 シングルズキッズ株式会社 代表取締役 10代でギャル・ギャルサークル・キャバクラ・引きこもりを経験後、20歳で某FC不動産会社にて4年間従事、2015年独立。 不動産仲介・保育園開設支援・こどもに想いのある大人が繋がるプロジェクトなど活動後、2017年3月より『シングルズキッズ(=ひとり親で育つこども)を楽しくHAPPYに!』をミッションに、世田谷区にてひとり親とこども、シニアが同居する下宿事業を企画開始。2017年6月に”管理人常駐・地域開放型・シングルマザー下宿MANAHOUSE上用賀”をオープン。自身も同居しながら経営中。他にもペット×母子家庭のハウス、児童養護施設出身の若者×母子家庭のハウスを運営。2024年、東京都三鷹市にて母子家庭とシニアが最期まで暮らせる“みたか多世代のいえ”をオープン予定。 シングルズキッズ株式会社のHPはこちら

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岩﨑 千佳:子どもの声を代弁し新しい教育の形を生み出す志事 [志事]

2022.11.06

岩﨑 千佳:子どもの声を代弁し新しい教育の形を生み出す志事 [志事]

ー目の前にいる子どもに全身全霊で耳を傾けるー ■教師として目指すもの 私は小学校教師として17年間の経験を経て、この度2023年4月にamazing collegeという『子どもが創り出した学校』の開校を推進しています。教師というと、一般的には“教える人”のイメージが強いと思いますが、私としてはずっと子どもたちから教えられ続けてきたと思っています。以前勤めていた大阪教育大学附属平野小学校では、「未来そうぞう科」という新教科の創設に携わり、子どもたちの声を聞きながら新しい教科を創り上げていきました。この経験を基に今回、新しく”子どもがつくる”をコンセプトとした学校の開校を計画しています。 教師として常に学び続けることができ、子どもの声を聴き続けられることが、私の一番の幸せです。子どもにとってのよりよい未来を考えることで、普段は見過ごしてしまう景色も全て学びを生み出すスイッチに変わる瞬間はとても楽しいです。 そして何よりも、私は命あって生まれてきた全ての子どもたちが、心の底から「生まれてきてよかった」と思える世界を創りたいと思っています。大人はどうしても子どもたちの声に耳を傾けることなく、自分の思考の枠の中で子どもの学びを評価してしまうことがあります。しかし、子どもは常に新しいものを見て学び続けています。その姿を大人が見落とさないように、子どもの声を代弁し続けていきたいと思っています。常に新しい教育の形が何であるかを働きかけ続けることが、新しい教育の形を生み出すことに繋がると信じています。 ■子どもたちが理想とする学校 2022年5月にamazing collegeの第1回目の学校説明会を開催した際に、集まった子どもたちが自主的に『子ども会議』を開き、理想の学校について話し合っていました。その会議では自然と役割分担ができ、会議の結果を報告しに来てくれました。理想の学校として多くの子どもたちが賛同したのは、『自由すぎる学校』とのことでした。 そして、その『自由すぎる学校』にするための意見も、子どもたちから様々に出てきました。子どもたちに突き動かされて学校名を決め、ホームページを作り、プレ開校して今に至っています。 特に学校名については、「名前から『学校』を無くしたい」という子どもたちの意見や、私たちがめざしていることが今の学校のスタイルとは違い、専門的なことを突き詰めたり、子どもの「好き」を輝かせることであるという意見を踏まえて『カレッジ』にしました。学校を母体として、様々なコミュニティが生まれ、拠点となるような場所をイメージしています。 ■子どもが主体となる学校「amazing college」 学習で大切なことは、子ども自身から出てくる問いを大事にして探究を進めることだと思いますので、子どもにとって学びの必然性がある状態で授業が進んでいくことは外せません。みんなが同じ力を備え、同じように出来るのではなく、自分の得意・不得意を知った上で自分のやりたいことをどう成し遂げていくかを考えることが大切だと思っています。卒業後の進路についても、進学や起業や留学などその子にとって最適な選択肢を自らが自由に選べるようにすることを想定しています。 私たちのカリキュラムは、決して「好きなこと」のみで構成されているわけではありません。 ・自分自身を対象とした領域(自分の好きなことを追求) ・集団や人間関係を対象とした領域(遊びの中で仲間意識を育み、集団での取り組みを学ぶ) ・広く社会や自然を対象とした領域(本当によりよい未来を実現するために何ができるか) の3つの領域を設け、その中で学習指導要領の内容も網羅するようにしています。何か1つの領域のみ特化して行うことはしていません。 ■大人を育てる学校 amazing collegeは、『大人が学ぶ』こともコンセプトにあります。子どもがつくり、大人を育てる『未来そうぞう学校』と位置づけていますので、まずは大人自身が育つ覚悟を持つよう伝えています。よって、子どもだけ学べばいい、と自分が育つ覚悟のない方はお引き取りいただいております。 先日、チーム大人はどのように関われるかを話し合いました。大人側も自分の関わり方を自分たちで考えて実現していくことを行っています。大人会議では、自分たちで関わり方のルールを決めて子どもの企画したイベントに携わったこともあります。子どもたちだけでは絶対に無理だろうと思っていた部分もありましたが、子どもたちが見事に全てをやり遂げる瞬間に立ち会いました。それを見た大人は、子どもたちから多くの学びを得ました。 ■AIとの向き合い方 世の中では、クリエイトの“創造”がとても注目されているように感じます。しかし、クリエイトに至るにはイメージの“想像”が一番大事であると考えます。そしてイメージには計り知れない無限の可能性があり、人だからこそ出来ることだと思います。 また、最近では教育の最適化としてディープラーニングやAIを導入することもありますが、あくまでも子どもたちが主役ですので、大人から押しつけることはしません。子どもたちが関心のあることについて問いを持って開拓していくために必要と感じた時には、取り入れたいと思っています。 ■未来を担う子どもと全ての大人たちへ 子どもたちには「今こそあなたたちが時代を変える時だと思いますので、自分に自信を持って存分に想いを発信してください」と伝えたいです。 そして、子どもに関わる全ての大人には「子どもの声を評価したり判断したりするのではなく、そのままを受け入れて聴いてほしい」と伝えたいです。我が子であるなしに関係なく目の前にいる子どもの声を全身全霊で真っすぐに聴いた時、世界は一瞬で変わると私は思っています。きっと、今まで見えていなかった学びがたくさん溢れてくると思いますので、ぜひ子どもたちからたくさん学んでください。 amazing collegeでは、オンライン開校「アメイジングフレンズ」を行っており、全国ツアーも回っております。詳しくはホームページからご確認ください。 https://www.amazing-college.com/ 岩﨑 千佳 Head Teacher。「未来の教育の価値観を創造する」 国立「大阪教育大学附属平野小学校」元副校長。文部科学省研究開発指定校として、2030 年以降の新たな教育の形を探るべく「未来をそうぞう(想像・創造)する子ども」の育成を 目指して、2016 年に新教科「未来そうぞう科」を仲間と創設。子どもたち自身から湧き 出てくる「好き」を追究、馬の飼育や無人島体験、輝く大人との出会いから生きるを考え る等、オリジナリティー溢れる授業を展開。

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堀 晃二:農家と消費者を繋ぐ青果卸業の志事 [志事]

2022.07.27

堀 晃二:農家と消費者を繋ぐ青果卸業の志事 [志事]

―品質と価格のバランスを大切に― ■消費者が求める「野菜」と農家が求める「野菜」のギャップ 私はアイワ青果株式会社の代表取締役を務めており、青果物の卸売りを行っております。また、東京都青果物商業協同組合の役員を最年少で就任し、東京都から選任される取引委員会の委員も務めております。 業務内容としては、飲食店や給食センター、ホテルなどの業者に向けて市場から野菜をお届けすることをメインに、海外への輸出やネット販売も行っております。 コロナをきっかけに、業務卸に加えて小売りも始めました。一般の方と接していく中で「安全安心・美味しい・安い」が求められていることを痛感しております。ところが「安全安心・美味しい」に「安い」を求めてしまうと、どこかにしわ寄せが行ってしまいます。 安全安心で美味しいものを作るために、農家さんが手間暇をかけて育てた野菜や果物を安く買い叩かれてしまうと、農業を続けることが難しくなります。誰が悪いということではありませんが、テレビなどで野菜や果物をとても安く売っているお店の報道を見ると、安いことが正義のような見せ方になってしまっているように感じております。消費者と農家さんの間にいる立場としては、農家さんのことも大切にしていける社会になることを願っています。 ■品質に見合った価格設定を 私が一貫して主張していることは、値段を決める立場にあるのが市場だということです。「安くしないと売れない」という八百屋さんばかりでは農家さんには全く還元されず、農業を続けることが難しくなって廃業に追い込まれる可能性も出てきます。 組合としても、こだわって頑張っていらっしゃる農家さんには続けていただきたいと思っています。そのためには、私たちが品定めをして値段を決められる権利を活用し、値付けにしっかりと責任を持つことで、農家さんに還元することが大切だと思います。 しかしながら、組合には戦後を生き抜き“野菜=安い食品”という中で育ってきた経営者が多いため、「野菜は高いと売れない」という固定観念が非常に強く、なんでも安くという考えの方が多いのが現状です。そこを内側から変えていくことが、最年少である私の役割だと思っています。 また、日本市場は海外からも非常に敬遠されています。農薬関係で規制の厳しい日本に合わせてお金をかけて作っても、日本側から更に安くするよう強く要求されます。日本よりも中東の方が農薬も厳しくなく、それでいて高く買ってくれるということから、いずれ日本は輸入できなくなるかもしれません。そうならないためにも、現状を伝えて改善する必要があると思います。 ■AIとの共存 “AI=敵”というイメージや捉え方になりがちですが、私はAIができることは全部やってもらっても良いと思っています。農家さんでも、作物が育つ環境と栄養価の関係性などのデータを把握するサポートとして、積極的に頼っても良いと思っています。 一方で「見て・触って・食べる」ことはAIにはできません。最終的には人が食べるものとして大切な食味や食感の判断はAIでは難しいため、人の手で行う必要があります。 市場の中でも、システムの部分はAIに任せても良いと思いますが、競売で値段を決めることは難しいと思います。値段決めもオートメーション化してしまうと、値段ありきになってしまいます。私たちが大事にしたいことは“品物”であるということです。昨年よりも今年のできが良かったら高値をつけるという判断は、毎年作物を見比べている人間だからこそ分かる部分だと思います。 また、商品の分配の割合もAIでは決めることが難しいと思います。商品の分配ルールは固定化しているものではなく、競り人との日頃の対話や市場環境、社会情勢、取り引きの状況に応じて振り分ける数が決まります。その判断は、やはりAIでは難しいと思います。 農家さんも競り人との付き合いがありますので、市場で出したものを全てAIがロジック的に処理してしまうと、反発が生まれてしまうと思います。同じ値段でも、ずっと扱ってきた競り人が農家さんの声を聞いたうえで決める値段と、AIが機械的にはじき出す値段では、農家さんの受け止め方も全く違うと思います。AIに任せるところと、人が行うところを上手に使い分けていきたいです。 ■子どもの野菜嫌いに悩むお母さんへ 野菜嫌いの子どもが多いとよく聞きますが、野菜をひとくくりにしないでほしいなと思っています。たとえば、ピーマン嫌いの子にピーマンを食べさせようとすると、つい「お野菜ちゃんと食べなさい」と言ってしまうと思います。そうすると、子どもは“野菜=ピーマン=嫌い”となってしまいます。 子どもの舌は大人よりも敏感ですので、ピーマンのような苦味は“毒”と脳が判断してしまいます。「毒物だから身体に取り入れない」というのは、ごくごく当たり前のことです。子どもが成長する過程で食べられるようになるパターンもありますので、栄養があるからといって嫌いな野菜を無理やり食べさせるのではなく、好きな野菜を積極的に食べながら「野菜は美味しいね」と声をかけてあげてほしいです。 お母さんもお子さんが食べないことにストレスを感じるのではなく、「うちの子、トマト好きだから今日も買って行こう」という前向きな気持ちで、お子さんと野菜を付き合わせてあげてほしいなと思います。 堀 晃二 アイワ青果株式会社 代表取締役 会社は今期で50期を迎える。創業者が高齢になり病気を患ったことをきっかけに会社を買い取って2代目に就任。現在は、東京青果物商業協同組合の役員を最年少で務め、東京都から選任される取引委員会の委員も務める。農家と消費者の懸け橋になるため、強い志を持って日々取り組んでいる。

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中村 由佳莉:自分らしく生きる人を応援する志事 [志事]

2022.06.14

中村 由佳莉:自分らしく生きる人を応援する志事 [志事]

「お母さんと子どもの笑顔が見たいから」 ■子育ての悩みの根本にある問題 私は2021年9月に株式会社Y-promotionを立ち上げて、人材研修事業に力を入れて取り組んでおります。主な活動としては、企業向けにパワハラやセクハラなどのハラスメント研修を提供し、お母さんたち向けに子育て講座を開催しております。 私自身、自己肯定感の低さから子育てに悩み、様々な子育てメソッドを学んできました。その中で、自分が納得のいく講座に出会えたことを機に、「親子の自己肯定感を高めたい」という想いからインストラクターとしてお母さんたちに向けた子育て講座をお伝えする活動を始めました。 そして8年間のインストラクター活動を通して、子育てに悩むお母さんたちのある共通点に気がつきました。それは、子育てそのものに悩んでいるのではなく、夫や両親との関係あるいは義両親との世代の違いによる価値観の相違で悩んでいるケースが多いということです。 そこで“異性間コミュニケーション”に出会い、子育て講座と併せてお母さんたちにお伝えするようになりました。 ■男女の違い・世代間の違いを相互理解することが大切 異性間コミュニケーションとは、一般社団法人 異性間コミュニケーション協会が提唱するメソッドです。“男女の違い・世代間の違い”を行動学・心理学・脳科学から紐解き、様々な大学とも連携して体系化しています。このメソッドを基にハラスメント研修や子育て講座、夫婦コミュニケーション講座、婚活事業と多岐にわたって展開しております。 “男女間”ではなく“異性間”としているのは、“生物学的な男女”と“脳の作りによる男女”が異なる方もいらっしゃるためです。生物学的には同じ女性であっても、男性脳を持つ女性と女性脳を持つ女性では価値観が異なるため、“異性間コミュニケーション”が必要であると捉えています。 生物学的な性別だけを見て「男だから」「女だから」と決めつけるのではなく、「その人らしさ」を認めることで、みんなが自分らしく生きていける世の中を目指しています。 ■全ての人に知ってほしい 私は現在、メルマガの登録者数が5,000人ほどおり、講座を発信するとたくさんのお母さんたちが来てくださいます。しかし、女性やお母さんだけが“異性間コミュニケーション”を学んでも根本的な解決にはならないと思っています。 やはり男性や上の世代の方々にも知っていただくことで、お母さんたちの悩みも解消できると考えています。ですが、実際にはお伝えする機会が少ない現実に直面しました。 2022年4月にパワハラ防止法が改正され、大企業に加えて中小企業もハラスメント対策が義務化されました。それを受けて、企業向けにハラスメント研修を行うことで、一番届けたい男性や上の世代の方々に効果的にお伝えできると思い、精力的に活動しております。 実際に、2021年にNTT西日本 中国支部の労働組合で、中国5県1,000人ほどの方に向けてオンラインでハラスメント研修を実施しました。男女の違い・世代の違いの理解が深まることで、私が一番望む“お母さんと子どもが笑顔になること”に繋がると考えています。 ■誰にも話せない悩み・異性の子どもに関する悩みを少しでも解消したい 私はモラハラの相談をzoomやお電話で受けることもしています。夫からのモラハラを誰にも相談できず、子どもや経済的な理由から離婚もできずに悩んでいるお母さんが多いというデータもあり、少しでもお役に立ちたい思いから始めました。 以前、夫からのモラハラに悩んでいた方が、私のラジオをきっかけに講座を受講してくださり、「初めて制限なく話せたことで、とても心が軽くなりました」とおっしゃっていただきました。この仕事を続けてて良かったなと、とても嬉しかったです。 また、姉妹で育ったお母さんが男の子を育てる中で「言動が理解できずに悩んでいる」というお声もよく耳にします。お母さんにとっては男の子の謎の行動も、理論として理解することで「悩んでいた行動が可愛く思えて楽になった」というお声もいただきます。 “異性間コミュニケーション”を学ぶことでお母さんたちの気持ちが楽になり、育児を楽しめるようになっていただけることが、何よりも嬉しいです。 ■夫婦関係の改善にこそ役立つ! 異性間コミュニケーションは、子育てだけではなく夫婦関係の改善にも役立ちます。夫婦喧嘩になった時に話が平行線で進まないのは、男性の価値基準と女性の価値基準の違いによるところが大きいです。 男性は“常識・ルール・生産性の高さ”を重視し、女性は“共感や感情に寄り添うこと”を重視します。この部分を理解できるとすれ違いが解消され、夫婦間のコミュニケーションが円滑になると思います。 講座でもお伝えしていますが、旦那さんの言葉に対して「そうじゃなくて…」という前に、一言「そうだね」と同意したうえで“自分はどう言ってほしかったのか”を伝えるとスムーズに話し合いができると思いますので、試していただきたいです。 ■AIではできない人と人との関わり 多くの統計が取れてデータ化され、質問項目が決まると“男性性・女性性の強さ”や“価値観”がある程度は分かってくると思います。実際に、ストレス耐性度やメンタルの強さを測れる仕組みを用いて採用の合否を決めている企業もありますので、既にAI化が進んできていると感じています。 ですが、“表に出せない悩み”や“言葉にできない声”を拾うことは、人と人との関わりでしかできない部分だと思います。人の価値観は、統計結果を見ただけでは判断しにくいデリケートなところですので、真摯に耳を傾けていきたいと思っています。 また、“男性脳と女性脳の割り合い”は環境によっても変化していきます。私自身の診断結果もコロナの前後で比較すると、その割り合いが変化しています。一部分を切り取って「あなたはこうです」と診断されても、人間はそんなに単純な生き物ではありません。データを上手に活用しながら、広い視野を持ってこれからも取り組んでいきたいです。 ■子育てを頑張るお母さんたちへ 今のお母さんたちは、大変な過渡期を生きていると思います。 かつて日本は高度経済成長によって大成功を収めました。その中で「男は外」「女は内」という価値観が生まれ、私たちの親世代には今でも残っていると思います。 しかし、今は女性も外で仕事をしますし、男性も家事をします。それでも、昭和の価値観が抜けきれない世代の人から何かを言われたり、昭和の価値観で育った旦那さんが家事を手伝ってくれずに悩むこともあります。 まずはお母さんに、自分自身の好き嫌いや価値基準を知っていただきたいです。そのうえで日々我が子にフォーカスしながら、我が子らしさも変化すると理解することで、お互いの“らしさ”を大切にできると思います。子どもに関わる全ての大人がまずは心地よく生きる術を持ち、子どもたちと自分らしく楽しく生きていけるよう応援していきたいです。 中村 由佳莉 株式会社Y‐promotion 代表取締役 生まれも育ちも広島県。 3姉妹の母として子育てをする傍ら 自己肯定感を高め自分らしく生きる方を応援するために 人材育成事業として企業研修や子育て講座を行い 広告代理店業や販路販促の専門家として支援をする。 相談・お問い合わせはこちら ハラスメント研修についてはこちら

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栗田やよい:高齢者に寄り添い心を遣う看護の志事 [志事]

2022.05.29

栗田やよい:高齢者に寄り添い心を遣う看護の志事 [志事]

「人生の最後を快適に過ごしほしい」 ■信念を貫くため病院勤務から介護の世界へ 私は看護師として特別養護老人ホームの医務室に勤務し、病院や施設あるいは在宅で療養している方を対象に看護をしております。 初めは、総合病院の急性期病棟に勤めて手術室でも働きました。「もっと患者さんを癒したい」「寄り添いたい」という思いとは裏腹に、日々の忙しさから業務に追われ、患者さんの声をしっかりと受け取れずに寄り添えないことがとてもストレスでした。患者さんとの関係が一期一会であることも腑に落ちず、次第に「長く療養されている方のサポートをしたい」と思うようになりました。 20代後半になった頃、在宅医療に興味を持ったことで訪問看護師に転職し、ケアマネージャーの資格を取って介護の世界で17年勤めて今に至っています。 看護師を目指したきっかけは、身近にいた叔母が看護師をしており、その働く姿がとてもハツラツとして輝いて見えたことが大きく影響していると思います。そして、物心がついた時から七夕の短冊に「看護師さんになりたい」と書くほど、看護師を目指すことがとても自然なことでした。 ■幅広い看護の志事 病院勤務の時はドクターの診療補助として、患者さんがベストな状態で治療を受けられるように心身のケアをしました。特に手術は患者さんにとって人生を変えるような出来事ですので、全力投球で看護していました。 一方で、在宅医療や施設で療養している方の看護を始めてからは、治療だけでなく心身の健康を保つことがとても大事であると実感しています。 高齢者施設にいる方のほとんどが自身での体調管理が難しく、体調が悪いことを自分で表現できない方も多いため、熱や顔色の変化などいつもと様子が違うことを読み取って先生に指示を仰ぎます。 また、高齢者の方は転倒による骨折や脳出血による急変、あるいは誤嚥によって重篤な肺炎になることもあり、施設ではレントゲンが取れないため緊急時には救急車に同乗して病院へ付き添います。 こうした日々の業務の中でも特に気をつけていることは、薬の服用です。介護職員が80人いる利用者さんへ確実に薬を提供できるように、看護師が何度もチェックして管理しています。一口に看護の仕事と言っても業務内容は様々あり、幅広く捉えています。 ■まさに天職!看護師を続けられる魅力とやりがい 特別養護老人ホームは、ご家族の高齢化や病気の悪化などによって、在宅療養が難しくなった方が最終的に移り住む場所です。認知症の方が多いため、会話がかみ合わない方や会話自体ができない方もいらっしゃいます。そのような方の体調の変化に気づき、辛いことを取り除いてあげたいという思いから、その方が安らぐ医療を提供できた時はとても嬉しいです。 時には必要な処置を行おうとしても、痛みや恥ずかしさから嫌がられたり叩かれたりして拒否されることもあります。それでも、患者さんの傷が治り、手当で痛みがあっても終わった後に「あぁ、良かった」「さっぱりした」と患者さんの表情が変わると、自分の行いが患者さんの健康を保つためにお役に立てていると実感できます。 また、介護施設は看護師の数が少なく、主に介護職員がご家族に代わって高齢者を誠心誠意サポートしています。その介護職員が安心して介護できるようにサポートできることも嬉しく思っています。 大変な中でも、患者さんや仲間からプラスのエネルギーをたくさん頂けることにやりがいを感じています。チームみんなで高齢者をサポートし、多職種連携で取り組めることがとても魅力的です。 看護師を辞めたいと思ったことは、一度もありません。様々にある看護の業務の中で、自分には難しいと思った業務はありますが、看護師以外の仕事に就こうと思ったことはありません。それくらい、この仕事にやりがいと魅力を感じています。 ■志事との向き合い方 心に余裕がないと、患者さんに優しく接することは難しいと思います。新人の時は、忙しさから「ちょっと待ってて」が増えてしまい、どんどんと仕事が伸びて患者さんの要望に応えられないことがフラストレーションでした。それが日々積み重なっていき「私は何のために看護しているのだろう」と思ったこともあります。 今では、患者さんや利用者さんと向き合う時間を優先して作り、後回しやタイトにできるお仕事は合間にやるなど段々と振り分けられるようになったことで、心に余裕をもって仕事に取り組めています。 ■AIだからできる看護の志事 看護において一番大変な業務は、血圧や熱といった患者さんの状態を観察した記録を残すことと、患者さんへの配薬です。 介護施設でも電子カルテが導入され、情報をシェアできるようになりましたが、毎日何十人分ものデータを入力することはとても大変です。そのうえ、職員同士で記録を遡る時に紙媒体の方が見やすいという理由から、電子カルテへの入力と同時に紙にも記録を残しているのが現状です。 また、患者さんへの配薬もとても気を遣います。間違えないように何度も確認するので、ここにも多くの時間を使います。 負担となっている電子カルテへの入力や配薬業務をデジタル化することで時間短縮できれば、患者さんや利用者さんとの会話が増えると思いますので、オートメーション化を切に願います。 ■AIに取って代われない看護の志事 心と心の触れ合いは、やはりAIでは難しい部分だと思います。 中学2年の娘に「看護師の仕事はAI時代になくなるか?」と質問したところ、「看護師は無くならないでしょ。ママが働いている施設のおじいちゃんたちが話していることや思っている気持ちは、AIでは分かってあげられないよ。」と答えが返ってきました。まさにその通りだと思います。 看護師として経験してきたことや学んできた知識と技術があるからこそ、「痛いな」「苦しいな」だけではなく「寂しいな」「ちょっとお話したいな」といった患者さんたちの微妙な気持ちを読み取り、助けになることができます。こういった心の触れ合いは、AIには代替えできないと思います。 人間対人間なので合う・合わないはありますし、介護職員ではなく看護師に話したいと言われることもあります。塗り薬一つとっても「看護師さんに塗ってほしい」という要望もあります。「栗田さんが来るのを待ってたよ」と言われることもあり、精一杯お仕事してて良かったなと思います。 AIが普及してきても、私にしかできないことで精一杯がんばりたいなと思います。   栗田やよい 特別養護老人ホームの医務室にて勤務する看護師。 看護師歴28年目。 ひとりひとりに寄り添い、助けになりたいという思いで日々現場に立っている。

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富岡光城:「正しい食事法で真の健康を届けたい」健康社会の実現に貢献する志事 [志事]

2022.05.06

富岡光城:「正しい食事法で真の健康を届けたい」健康社会の実現に貢献する志事 [志事]

―現代の人々の健康と幸せのために、日本食と正しい食事法を伝える― ■「玄米酵素」の販売と食育 私は、健康補助食品「玄米酵素」の販売をしています。ただ販売しているだけでなく、お客様が正しい食事法で健康で元気に過ごせるように、啓もう活動「食育」を行っています。日本に古くから伝わる「食の三原則」を基本とする食の考え方を「食事道(しょくじどう)」と名付け、普及活動をしています。   ■正しい食事法「食の三原則」とは… 「食の三原則」とは、1. 適応食、2. 身土不二 3. 一物全体食 の3つです。 1つ目の「適応食」とは、「日本人に適した、米を中心とする穀物や野菜中心の日本の伝統食を心がけましょう」ということです。 人間の歯は32本あり、20本が臼歯で、植物をすりつぶす形をしています。そして、門歯が8本、犬歯が4本です。歯の発達の仕方や歯全体の本数の割合から考えると、「臼歯=穀物を中心に5割」「 門歯=野菜・海藻類3割」「犬歯=お肉2割」という計算になります。肉食動物のライオンは犬歯が発達していて、草食動物の牛や馬は門歯が発達していることからも、食物と歯は関連していることが分かりますよね。また、日本人はお米文化ですから、5割の穀物はお米を食べることが体に一番よい食事といえます。   次に、「身土不二」です。これは、「自分の住む土地で取れた旬のものをいただきましょう」という考え方です。自分が生まれた土地と体は一緒です。現代では、スーパーで1年中同じ野菜が並んでいます。例えば、トマト。これは夏野菜で体を冷やす役割があります。だから冬には適していないんですよ。   最後に、「一物全体食」です。「食物は全体でひとつの命。それを丸ごといただこう」という考え方です。野菜は皮に栄養が含まれると聞いた事があるのではないでしょうか。お米もそうです。白米だと糖質ばかりとれてしまうんです。お米全体で食べると、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく食べられます。   ■現代の食生活を補うための「玄米酵素」 ただ、ずっと白米を食べていると、玄米はなかなか食べられないという方が多いですよね。消化に時間がかかりますし、よく噛む必要があります。我々が販売している「玄米酵素」は手軽に玄米食を始められます。麹菌で発酵していますので、発酵食品としてとらえていただければ大丈夫です。子どもや妊婦は控えてくださいと書いてあるサプリメントが多いですが、「玄米酵素」は子どもや妊婦さんも食べられます。   ■父親の実体験をきっかけに、人の役に立ちたいと思うように 私がこの仕事を始めたきっかけは、父親の体質改善です。父親は、事業の失敗などによるストレスで、肝機能を悪くしてしまいました。肝硬変の一歩手前で、インターフェロンを注射しないといけないといわれていました。たまたま「玄米酵素」に出合い、食事療法と「玄米酵素」を試してみたところ、3、4カ月で肝臓の数値が正常に戻ったんです。顔色もみるみるよくなって。「自分の大切な人が健康になった体験を人に伝えていきたい」と思いました。「玄米酵素」と正しい食事法を伝えて、お客様が健康になると感謝してもらえます。この仕事に就く前は飲食店勤務で、お客様からもちろん「ありがとう」って言われるのですが、「命を救われました…」みたいな言葉を聞いたことはなかったんです。「こんな自分でも人の役に立つんだ」と思いました。病気で苦しいんでいる人を助けることに、自分も携われることにやりがいを感じました。   ■AIにこの仕事はできる? 現代は、核家族世帯が多いので、「おばあちゃんの知恵袋」がないですよね。だから「お袋の味」も「インスタントの味」になってしまっています。「おばあちゃんの知恵袋」を家族に伝えるのは私たちだという使命を感じています。「玄米酵素」は口に入れるものなので、信頼された人からの紹介が、人を安心させます。ありがたいことに「玄米酵素」は口コミで広がっています。不妊でお悩みだったご夫婦が、「玄米酵素」を食事に取り入れ、食事法を変えることで、新しい命を授かることができました。そして、そのご夫婦の家族やママ友に口コミで広がっていきました。人から人へ伝えていくことが健やかな体につながります。これは、AIにはできないと思います。   ■食事は体の源。親子で正しい食事法を これから未来を生きていく子どもたち、親御さんは、ぜひ正しい食事法を知ってほしいと思います。共働きで忙しいとは思うのですが、親子で味噌をつくったり料理をしたりして、日本食を食べて欲しいです。三つ子の魂百までといいますから、幼児期、子ども時代にぜひ「食事道」を知って欲しいなと思います。 玄米酵素専門代理店 有限会社ユースメイト 代表取締役 富岡光城  

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INFOインフォメーション

名称 誰かの役に立つ「志事」の素晴らしさ
(ダレカノヤクニタツ「ココロザシジ」のすばらしさ)
住所 徳島県名西郡神山町神領西青井夫
公式URL https://www.jibunshi.info/