突然バットで殴られたような頭痛! くも膜下出血のサイン [薬学博士からのアドバイス] | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2021.05.13

突然バットで殴られたような頭痛! くも膜下出血のサイン [薬学博士からのアドバイス]



科学的栄養学No.155

◇突然バットで殴られたような頭痛! くも膜下出血のサイン

 

 

私たちの体は異変を生じたとき、さまざまなサインを発します。
 

それは、痛み、吐き気、出血などの自覚症状のこともあれば、健康診断の検査結果に表れることも。このような体から得られる情報をどう理解するかが健康を守るために重要となります。

 

かつて、私が仕事で大変お世話になったていた友人の女性が会議中に突然意識を失って倒れました。

直ちに救急車で病院に搬送しましたが、3日後に意識が戻らないまま亡くなりました。原因はクモ膜下出血。

 

今でもその時の光景が鮮明に目に浮かびます。

 

そこで、今回は、ミドルエイジを突然襲う膜下出血について、前兆となる怖い頭痛の見分け方の「エマージェンシー・マニュアル」を紹介します。

 

くも膜下出血とは、脳の表面を走る血管が破れて脳内に大出血を起こす病気

 

出血を起こす原因として最も多いのは、動脈瘤の破裂

 

このときくも膜下腔に血液が流出し膜感覚を刺激する上、脊髄の刺激情報が加わり経験したことのない激しい痛みとして感じます。

 

では、どのような痛み方なのか。
 

くも膜下出血の頭痛は、突発ピーク型といい、痛みが瞬間にピークに達するのが特徴で、突然、バットで頭を殴られたようなガーンという痛みが襲い、すぐに意識障害をもたらすことも多いのです。

 

ときに痛みを訴える前に意識を失ってしまうこともあるようです。

 

怖い頭痛の見分け方として「エマージェンシー・マニュアル」
 

□ある日突然、一瞬にして強烈な頭痛に見舞われた

 ・くも膜下出血:バットで殴られたような強烈な痛み。次第に意識を失う。

 ・髄膜炎:これまで味わったことのないガンガンとした
強い痛み。首を動かすと痛みが強まる。
 

 ・対処法:脳の病気の症状としての頭痛(二次性頭痛)である。至急病院へ。くも膜下出血の場合、救急車で脳外科のある大  きな病院に運んでもらおう。

 

□頭痛のある日とない日がある(発作性の強い頭痛)
 ・片頭痛:一度出ると、数時間~3日ほど続く、拍動感のある強い痛み。

群発頭痛
11時間ほどの痛みが数日続く。
じっとしていられないほど強い痛み。

頭部神経痛:一瞬の痛みを反復する。ピリピリと電気が走るような痛み。

 

持続した鈍い頭痛が一定期間、毎日続いている。

緊張型頭痛:一日中持続、若干痛みが変動することもあ
       る。

・対処法:これらは頭痛を主な症状とする慢性頭痛。完治することは少ないので、医師の指導に従った薬物治療と生活習慣を心がける。

 

脳ドックの受診に基準はないが、50代を過ぎたころに1度受診することをお勧めします

好発年齢に入るこの時期、危険な脳動脈瘤を見つけておけば、適切な時期にカテーテル治療を受けることが可能になるからです。

 

私は50代にはいてからは毎年、60代以降は隔年脳ドッグを受診しMRIで脳の加齢変化の状況を診てもらっていました。

 

愛読者の皆様も、ご自身やご家族の健康維持のため、体からのサインを見逃さず賢明な対処を選択してまいりましょう。

 

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