コーヒーや緑茶は飲むだけでやせられる? [薬学博士からのアドバイス] | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2022.02.10

コーヒーや緑茶は飲むだけでやせられる? [薬学博士からのアドバイス]



科学的栄養学No.191

◇コーヒーや緑茶は飲むだけでやせられる?

 

コーヒーや緑茶、紅茶に含まれるカフェインやポリフェノールには、脂肪の燃焼を高める効果が知られています。
 

そのため、ダイエット目的で毎日飲んでいる人も少なくありません。

 

しかし、効果が感じられないと思っている人もおります。
 

脂肪の燃焼効果を高めているのはずなのになぜでしょうか。

 

おそらく、そもそも日常生活でのエネルギー消費が少ないことが原因として考えられます。
 

消費するエネルギーが絶対的に少なければ、多少脂肪燃焼効率が上がっても、目に見える効果として表れにくいのは当然です。

 

では、コーヒーや緑茶の脂肪燃焼効果を実感できるようにするにはどうしたらよいのでしょうか。

 

一番良いのは、運動と組み合わせることです。
 

有酸素運動などの前にカフェインや茶カテキンをとっておくと、普段よりエネルギー消費が高まるという研究報告があります。

 

また、その効果は午前より午後のほうが高いこともわかってきています。
 

飲むタイミングは運動の30分ほど前がいいようです。

 

運動による脂肪燃焼が始まるくらいのタイミングで血中濃度がピークに達し、効率よくエネルギー消費量を高めることができるからです。

 

ただし、コーヒーや緑茶に含まれるカフェインの脂肪燃焼を高める働きは、夜間にとった場合には発揮されないことが動物試験で確認されています。

 

カフェインの脂肪燃焼促進作用は交感神経の興奮を介してもたらされます。
 

ところが、夜にカフェインをとると、その交感神経の興奮により体内時計にずれが生じてきます。これが、夜に濃いコーヒーや緑茶を飲むと眠れなくなる理由になっています。

 

体内時計とは、体に備わった1日のリズムを刻むシステムのことです。
 

このリズムと実際の生活にズレが生じると、太りやすく、やせにくくなることが分かっています。

 

ですから、夜のカフェインは、その脂肪燃焼効果を消してしまうだけでなく、太りやすい体にする可能性があるのです。

 

せっかくのダイエットに効果があると思っていても、飲むタイミングを誤れば台無しになってしまいます。

 

体内時計の乱れは、糖尿病リスクを高め、脳や免疫細胞の老化などにもつながることがわかっていいます。

 

カフェイン入りのコーヒーやお茶を飲むのは、夕方くらいまでにしておくのが無難ですね。

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