クイズで学ぶ「睡眠時無呼吸症候群」! [薬学博士からのアドバイス] | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2021.12.16

クイズで学ぶ「睡眠時無呼吸症候群」! [薬学博士からのアドバイス]



科学的栄養学No.184

 

◇クイズで学ぶ「睡眠時無呼吸症候群」!

 

自分のいびきや無呼吸で夜中に起きてしまい、なかなか熟睡できないと悩む方がたくさんいます。

今回はそんな「睡眠時無呼吸諸侯群」に関する問題を取り上げてみました

 

【問題】

睡眠時無呼吸症候群とは、就寝中に空気の通り道(気道)が塞がり、いびきが出たり、呼吸が止まったり浅くなったりする症状。

さて、この病気の症状を改善する方法として、適切なものは次のうちどれでしょう?

 

1)肥満の人は減量する

2)就寝時は仰向けで寝る

3)アルコール摂取を控える

4)睡眠薬を飲む

 

睡眠時無呼吸症候群は、太っているひとでも、やせている人でも注意が必要で、就寝中に呼吸が止まったり(無呼吸)、浅くなったり(低呼吸)する状態を繰り返す病気です。

 

専門医を受診すると、就寝中、無呼吸(呼吸が10秒以上停止した状態)か、低呼吸(気流が半分以下になり、血液中の酸素濃度が4%以上低下した状態)が1時間に5回以上起こっていると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

 

睡眠時無呼吸症候群で最も多いのが、閉塞型睡眠時無呼吸症候群で、就寝中に重力の影響であごの骨(下顎骨)が下がり、同時にのどの奥にある軟口蓋や舌の付け根(舌根)も落ちて空気の通り道(気道)が塞がることで起こります。

 

昭和大学病院附属東病院睡眠医療センター長の安達先生によると、気道が塞がる理由として多いのは肥満とのこと。
 

体の脂肪は、お腹やお尻だけではなく、首にもつき、その脂肪が気道を圧迫して狭窄につながると話します。

 

しかし、日本では欧米ほど肥満の人が多くない割に、欧米並みに睡眠時無呼吸症候群の患者がいるのです。

 

その原因は、あごが小さく口の中のスペースが狭いという、東洋人特有の骨格が原因とも。このような骨格の人は、やせていても少しあごが落ちるだけで無呼吸になるとのこと。
 

また、年を取ると筋肉が落ち、あごを支える力が弱くなるので、高齢者も要注意だと安達先生は指摘しています。

 

睡眠時無呼吸症候群の夜間の症状としては、「いびきが大きい」「長く呼吸が止まる」「夜中に目が覚める」などがあり、日中の自覚症状としては「ひどい眠気」「集中力の低下」「起床時の頭痛」などが知られています。

 

無呼吸や低呼吸のために体に十分な酸素が取り込まれなくなると、低酸素血症や高二酸化炭素血症が起こります。

 

また、交感神経が緊張する、血が固まりやすくなるなど、さまざまな要因から心臓や血管の病気を起こしやすくなります。

特に若い人の場合、無呼吸を放置すると長い時間をかけて心臓や脳の病気が進んでいきます。

そうなる前に発見し、治療を始めることが大切となります。

 

何事もからだのサインを見落とさず、また放置しないでしっかりケアーする行動が健康づくりの基本です。

 

無呼吸・低呼吸の回数が1時間に20回以上になると、CPAP療法(シーパップ;持続陽圧呼吸療法)という治療が健康保険(公的医療保険)で受けられます。 

 

日常生活で、無呼吸を改善するための注意点としては、以下のようなものがありますので参考にしてください(表)。

 

肥満の人は、原料が必要ですが数キロの減量では改善はあまり期待できないと指摘されています。

無呼吸の改善のためには
20kg単位で痩せる必要があるようです。これはかなりきつい減量ですね。

 

このほか、就寝時は横向きに寝ると、舌根が落ちにくくなり、気道が塞がりにくくなります。

喫煙は気道に炎症を起こすので、禁煙は必須です。
 

また、アルコールも、いびきの誘因となるので控えるようにしましょう。

 

 

正解は、1)肥満の人は減量する 3)アルコール摂取を控える です。

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