オートファージ―は免疫の一部でもある③ [薬学博士からのアドバイス] | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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2021.09.16

オートファージ―は免疫の一部でもある③ [薬学博士からのアドバイス]



科学的栄養学No.172

◇オートファージ―は免疫の一部でもある③

 

オートファジーが細胞の中で免疫の働きを担っていることがわかってきています。
 

細胞内の掃除役であるオートファージ―は細胞内を広範に掃除する機能は勿論ですが、狙撃手のように特定の対象も狙い撃ちできます。

 

従来、免疫が働くのは細胞の外の世界だと考えられてきた。

 

例えば、血液にいる細菌は免疫細胞が察知して殺してきましたが、当然、細菌は殺されないように逃げ回ります。
 

そして、細胞の中に逃げ込む細菌も出てくることに。
 

この細胞内に逃げ込んだ細菌には免疫細胞は対応できないとされていました。

 

それが、オートファージ―によって逃げ込んだ細菌も退治してくれることが明らかになったのです

 

ウイルスの中でも、アデノウイルスやヘルペスウイルスはオートファジーによって狙い撃ちできるのです。

 

オートファジーと老化や病気との関係は、哺乳類のマウスでの実験によって因果関係は証明されているため、人間にも当てはまる可能性が高い。

 

すでに人間でも相関関係は見られるため、今、世界中で、オートファジーの活性を上げて、病気を防ぐ薬の開発が進でいます

 

私も長い間、医薬品研究開発の現場にいましたが、オートファージーの発見で全く開発の視点が変わった感がします。

 

さて、このオートファージ―を日常生活のなかで活性化できないものだろうか?だれしも、期待するところですが、実は最も手軽なの方法があるという。

 

それがが運動だというのです。

 

 また、オートファジーを活性化させる食品成分の研究も進んでいます。

 

代表的な成分がスペルミジン。

 

細胞の増殖に関わる物質であるポリアミンの一種で、豆類や発酵食品に多く含まれている物質です。

 

最も有名なのは納豆で、ほかにも味噌や醤油、チーズが有名。
 

動物実験ではスペルミジンの摂取量が多いと、オートファジーが活性化し、心不全になりにくいとの報告もあります。

 

ほかにオートファジーを活性化させる成分としてレスベラトロールが知られている。

 

これは、ブドウや赤ワインに含まれるポリフェノールの一種。
 

また、食べる量も重要です。

 

カロリー制限によって、動物では寿命が延びるが、それはオートファジーを介した作用だとわかっています

 

カロリー制限には、一日一食抜くといったプチ断食も含まれます。
 

そういったプチ断食を時には行う、というのならばやりやすいかもしれないですね。
 

嬉しいニュースです。

 

 

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